2011年4月2日土曜日

自然の腰痛と歯痛



はじまりのはじまり

はじまりもおわりもない

ことばをあつかい何事かを物語ろうとすると時間の流れのなかに浸りきっていることに改めて気付かされる。自分の腰痛と歯痛は、私がそれをことばにして誰かに伝えない限り存在しないのだろうか。また、自然の一部として—野生、動物として—の身体が、痛みを訴えているのだろうか。痛みは、治癒をもって収束し、健康な状態に復帰することになる。しかしながら、一方で人間は誕生と同時に死にゆく存在として、その有限性を不条理な自然の摂理として理解できないまま受け入れている。
かつて、宇宙から帰還した宇宙飛行士が、地球をひとつの生命と見立てた。いま、大きな大陸の端の島国で久方ぶりの腰痛と歯痛が同時に起こったと考えることはできないだろうかと思った。ひとつの生命としての地球にとって、いま腰痛と歯痛はどれほど痛いのだろうか。

—創造力と想像力